【ジャズギター】ZOOM MS-50Gのセッティングを大幅に更新したお話【マルチエフェクター】

ZOOM MS50G

こんにちは!
色んなところでZOOM MS-50Gを勧めまくってるジャズギタリストの満田ですw以前私のセッティングをご紹介したのですが、それから月日が経ってまた面白い感じにセッティングが更新されたので今回はそのご紹介をさせて頂きます!

ZOOM MS-50G

まずはMS-50Gのご紹介を改めて。
マルチストンプの名前で有名なマルチエフェクターです。
何と言っても魅力はそのサイズ!通常のコンパクトエフェクターと同じ大きさです!場所を取らないマルチエフェクターという点だけでも圧倒的な強みがありますね!

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MS-50Gは最大6つのエフェクトをセット出来ます。
個別にON / OFFをセレクトしたりパッチで丸ごとセットを切り替えたりと、2通りの方法がありますが、私は個別に選択する形で使っています。

セットの順番は以下の通り。

①Booster (ON)
②Detune (OFF)
③M-Filter (OFF)
④Pitch SHFT (OFF)
⑤Delay (OFF)
⑥Arena Reverb (ON)

①⑥のブースターとリバーブは常時ONで、基本的な音作りの役割を担っています。
②③④⑤はそれぞれ必要な時に使うエフェクトのため通常時はOFFになっています。

個別に解説します!

①Booster

名前も実にシンプルなブースター。

歪みを加えるのではなくミドルをブーストする目的で、Gainは0にセットしてかけっぱなしにしています。
Xotic EP Booster的な感じのプリアンプみたいな役割です。
グラフィックイコライザーで中域を中心に調整してやれば同様の効果を得られると思いますが、基本的にブースターのそのままのトーン設定で十分な効果を得られているのでブースターを使っています。
エレキギターの美味しい帯域が押し出されるセッティングが手軽にできるのがありがたいところ。
これがあるかどうかでサウンドメイクの負担がかなり変わります。
安い練習用アンプでもツヤツヤなサウンドになるのでモチベーション向上の役割も担ってくれますw

②Detune

カタカナで書くとしっくりこないことに定評のあるデチューン。
数セントだけピッチをずらして原音に重ねるエフェクトで、イメージとしては揺れないコーラスといったところです。
当ブログでは最早お馴染みの名前になりつつあるマイク・スターン(Mike Stern)氏の影響で、私はコーラスよりもこちらを好んで使っています。
時々コーラスと入れ替えることもありますが、その時は結構キツめに揺らすので揺れを強調しないサウンドの時はデチューンで決まりですね。
勿論スターン氏の曲をカバーする時はこれを常時ONにします。

③M-Filter

エンベロープフィルター。
入力された音声の強さによってワウのような効果がオートでかかるフィルター系エフェクターです。
これを取り入れたのは私にとってのヒーローの一人であるディーン・ブラウン(Dean Brown)氏の影響ですね。
彼はギターソロなどで結構頻繁にエンベロープフィルターを使用するのですが、歪みと合わせると中々面白い音色になるんですよね。
ブラウン氏の演奏を生で聴いたときに真似したくなったという至極単純な理由で使い始めたのですが、これがニュアンスによって細かく音色が変化するので楽しくなっちゃいましたw
また、ブラウン氏はカッティングでもよく使用していますが、私はコード主体のプレイではあまり用いず専らリードプレイ専用のエフェクトとなっています。

④Pitch SHFT

ピッチシフターですね。
インプットされた音色のピッチを特定の幅で変化させ、原音に重ねるエフェクトです。
先ほどのデチューンは単位がセントで非常に細かいピッチの移動でしたが、こちらのピッチシフターは原音に対する各インターバルに数字を振り分け、それを単位としています。
上限は2オクターブ上で、1オクターブ上(12)から2オクターブ上(24)の間のインターバルは選択できません。
私は1オクターブ上の音が原音よりもやや大きくなるようにブレンドしています。
これは強いて言えばジム・ホール(Jim Hall)氏のワーミーサウンドの模倣に近い形で選んだエフェクトですが、元々は遊び程度のつもりでメインにまで持ってくるつもりはなかったものです。
使って見たら存外に面白く、聴く側では気が付かなかった魅力が見えてきたので、ひとまず継続して使ってみようとレギュラーに加えた感じですね。
ほぼ単音弾き前提なエフェクトで、音色自体もややギター離れしているため、積極的には使用せずに「ここだ!」という時に限定的に使います。

前述の通りジム・ホール氏の模倣から出発しましたが、現在ではジャズ界のJKことジョナサン・クライスバーグ(Jonathan Kreisberg)氏のエフェクトサウンドを参考にしてサウンドメイクしています。

⑤Delay (OFF)

ディレイ。
木霊と同じような現象のアレです。
その時々でセッティングを頻繁に弄るので特に固定はされていませんが、現在は上記のような感じ。
基本的にはボリューム奏法を前提としたロングディレイとして使っています。
元々は薄めのショートディレイにセットしてリバーブと一緒に掛けっぱなしにしていたのですが、残響感が過剰な気がしたのでロングディレイとして局所的に使う形に切り替えました。
オーバードライブ + ロングディレイのビブラートをかけながらのボリューム奏法は最高です(`・ω・´)

⑥Arena Reverb

残響効果を得るためのリバーブ。
リバーブにはいくつか種類がありますが、比較的自然なセッティングがしやすかったアリーナリバーブという選択しています。
モダンジャズ寄りの演奏内容の時など、スプリングリバーブに切り替えることもありますが、基本的にはこれでほぼ固定。
元々はアンプのリバーブを愛用していましたが、アンプにリバーブが付いていなかったり時々壊れていたり、使えてもイマイチ好みに合わなかったり……と中々安定しないので足元で用意してしまうことにして以来ずっとセットしています。
最初のブースターと同じく、セッティングの手間を省く役割が大きいのでこれもかけっぱなし。
会場によってセッティングを変える……ということは特にしていませんが、今のところ特にそれで困ったことはありません。

順番について

まずは常時ONのものについて。
ブースターは前述のようにクリーンサウンドを作る一環で用いているエフェクトなので最初にセット。
リバーブは全体に対してかけた方が良いので最後にセットしています。
まあこれはエフェクターを使い慣れている方には特にご説明不要かとは思いますが念のため。

次に適宜ONにするエフェクト4種中3種については使用頻度を優先して並べました。
使用頻度は デチューン > エンベロープフィルター > ピッチシフター の順になります。
ディレイに関しては使用頻度自体はピッチシフターよりもやや高めですが、リバーブと同様にエフェクトの後にかけた方が良いので4種の中でも最後列に配置しています。
ただ、並べ方については使用頻度の高いデチューンを3種の真ん中に置いた方が良いような気もしているので現在はまだ悩み中と言ったところです。

※並び順に拘る理由については後述します。

その他の時々使うエフェクト達

上記のレギュラーのセッティングではないものの、時々使うことがあるものや過去にレギュラーにしていたものを軽くご紹介させて頂きます。

 

フェイザー

カッティングを多用する場合に欲しくなるので時々セットしています。
セッティングのイメージはリー・リトナー(Lee Ritenour)氏ですね。
深く長くといった感じでバッキングやカッティングのリフでフェイザー感を強く感じられる設定です。

コーラス

めっちゃ揺らします。
イメージしたのは晩年のジョン・スコフィールド(John Scofield)氏や、恐らくその影響を受けたと思われるリー・リトナー氏等のサウンドです。
ジョンスコ氏のようにオーバードライブサウンドの上で局所的に重ねる使い方だったり、リトナー氏のように割と長い尺で掛けっぱなしにしたりと結構色々使ってます。

オクターバー

意外と誤解されがちですが、原音に1オクターブの音を重ねるエフェクトです。即興でギターリフ・イントロを作る時にこれをかけながら低音弦を弾くと結構楽しいし迫力が出るのでお気に入り。
これもやっぱりリー・リトナー氏の影響ですw

グラフィックイコライザー

7つに分けられた帯域を細かく調整できる便利なイコライザー!
コンパクトエフェクターでお世話になっている方も多いのではないでしょうか。
JC-120でのサウンドメイク補助のために使っていましたが基本的にブースターで解決しており、あまり頼る機会がなかったので外しました。

今のところは「場合によっては今後も出番はあるかも?」くらいの感じです。

余談 ~MS-50Gを改造~

さて、エフェクトのON / OFFを個別で切り替える使い方だとひとつ致命的な問題があります。

それは基本的にエフェクトをひとつだけしか選べないことです。
コンパクトサイズに収めたが故の弱点ですね。

マルチストンプは6つまでのエフェクトを同時使用できますが、スイッチでのON / OFF選択はスクリーンに表示しているエフェクトのみで、その他のエフェクトを切り替えたい場合はスイッチの左右にあるボタンを押して表示するエフェクトを変更しなければなりません。
そのボタンは写真で見ても分かる通り、基本的には手動操作を前提としているため、演奏中に切り替えるのは余程足が器用な人でもないと難しいのです。

でもやっぱり演奏中に複数のエフェクトを呼び出したい!と考えてしまうもの……。

ということでマルチストンプを愛用するプレイヤー達は挙って改造に挑むのです。

しかし改造とは言っても大掛かりなものではなく、ただ左右のボタンを足で踏めるように工夫する程度のものです。
ボタンの上に何かを貼り付けて高さを稼ぐも良し、筐体左右に蝶番等を駆使した装置を貼り付けるも良し!
この程度のアナログな改造であればすぐに出来てしまうので、マルチストンプで同じお悩みを持っている方は試してみても良いかもですね!

因みにエフェクトの並び順を考えているのは足でページ移動の操作をする際の負担を減らすためです。
使いたいエフェクトにすぐ移動できるように、使用頻度の順番で並べておくと楽ですね!

※改造はあくまでも自己責任でお願い致しますm(_ _)m

総括

今回はマルチストンプ「ZOOM MS-50G」のセッティング紹介となりました。色々なエフェクトを手軽に楽しめるので、一台持っておくと非常に便利だと思います!
また、パラメータの操作も比較的アナログのコンパクトエフェクターと同じような感覚で弄れるので、「マルチエフェクターに興味はあっても操作が難しそう……。」という苦手意識がある方にもオススメです!
興味がありましたら是非お試しください!

最後までお読み頂きありがとうございました!

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